ひーちゃんがゴム人形になっちゃった。
わたしはせっかく固定化薬を使ってひーちゃんと外出するという計画が早くも崩れ、がっかりしていたのだけど、これはこれで楽しいかもしれない。
『だめ……全然戻れないよ……気体化も液体化も出来ない……』
泣きそうな『声』でひーちゃんが呟くのが聞こえてくる。わたしはそんなひーちゃんが可愛いなと思いつつ、とりあえずは本人の意識まで止まってしまわなくてよかったと思っていた。
もしひーちゃんの意識まで止まってしまっていたら、さすがにわたしも冷静ではいられなかったと思うし。
具体的には固体化薬を作った研究者をちょっとあれしてあれしてたかも。
ふふふ。まあそれはいいや。そうならずに済んでるんだし。
わたしはひーちゃんの身体に触ってみる。全身が完全にゴム人形化してしまっているようで、いまこの瞬間だけ見たら良く出来た人形としか思えない。
わたしたちがいままでやっていたゴム人間化だと、身体のどこかは必ず動いていた。どんなに停止しようとしても、目とか指先とか、あと胸とか。材質がゴムってだけで、人間の身体のように動きはあったから、ここまで人形っぽくは見えなかった。
それがいま、ひーちゃんは固定化薬のせいで完全に止まってしまっている。わたし以外には聞こえない『声』でしか喋れないから、余計に人形っぽさは増している。
『時間が経てば動けるようになると思うから心配しなくていいと思……っと」
わたしの固定化薬の効果が切れたらしく、わたしは普通の人間の姿に戻っていた。時間を確認。確かに一時間で効果が切れている。
実は研究所で固定化薬を受け取る時に、すでに一回目の実験は済ませていた。その時は人間の身体のままで固定化薬を飲んだ結果、状態変化ができなくなった。
二回目はゴム人間状態で飲んでみて、ゴム人間状態から変われなくなった。
だから固定化薬はいまの状態を固定化する効果があると思っていたのだけど。
どうやらわたしとひーちゃんでは飲んだ際の効果が違うようだ。
「今度はゴム人間化してから固定化薬を飲んで、人間状態に戻ってみたらいいんじゃないかな? そしたら人間状態で固定されるかも」
ただ、若干の不安はある。ゴム人間化しようとして、ゴム人形化しちゃってるわけだから、もしかすると人間に戻ろうとして、身体は人間のまま、人形のように固まってしまう可能性もある。ゴム化してる時は呼吸とか必要としないけど、生身の身体は当然呼吸とかが必要なわけで。
最悪死んでしまいかねない。それは絶対に嫌だ。
「まあ、もっとちゃんと作ってもらってからの方がいいかな」
『……ねえ、真砂』
「なに? ひーちゃん」
『いえ、あの……なんで私の服を脱がしてるの?』
わたしはひーちゃんの着てる服を脱がしていた。体勢が固定されているから、完全に脱がすことはできない。はだけさせることしか出来ないけど、それで目的としては十分。
「ふふふー。わかってるくせにー」
だってせっかくひーちゃんが普段はならないゴム人形化してるわけだし、遊ばないと損じゃない?
わたしは鼻歌交じりにひーちゃんの服を脱がし、ブラジャーも外した。フロントホックで外しやすくて助かる。ブラジャーを抜き取り、ゴム化したひーちゃんのおっぱいを露出させる。
『ちょ、ちょっと真砂!』
ひーちゃんが焦っているけど、抵抗出来ない以上わたしのやりたい放題だった。
「一回、やってみたかったことがあるんだよね」
いいながらわたしはひーちゃんのおっぱいを手で覆う。
『ひゃうっ、ま、真砂止めて!』
「やめなーい。触れた感覚はあるのかぁ……痛かったら止めるから言ってね」
言いつつ、たぶん大丈夫だろうとは思っていた。わたしたちが状態変化した時の身体の感覚は、大体快感に転化されるから。
わたしはひーちゃんの了承を待たず、おっぱいを揉む両手を気体化させ、そのままひーちゃんのおっぱいの中に潜り込ませる。
つづく